日本を旅すると、風景や食べ物だけでなく、その土地ならではのドリンクに出会えるのも楽しみの1つです。
北海道を例にあげれば、地元で愛されるガラナ飲料がコンビニに並び、愛媛ならミカンのそのままの甘さがぎゅっと詰まったジュースが人気。どれもその地域の風土や名産品から生まれた、まさに『飲むご当地体験』です。
暑い夏にはさわやかな柑橘系、冬にはほっとするお茶や甘酒など、季節ごとに楽しめる味わいがそろっています。
そんな日本各地の『ご当地ドリンク』を、地域ごとに旅気分でご紹介。ひと口でその土地を感じられる、特別な飲み物を見つける旅へ出かけてみましょう!
北海道・東北地方
北海道:ローカルな炭酸飲料と森の果実ジュース
北海道に来たら、一度は味わいたいのがガラナ飲料。北海道内では定番の炭酸飲料です。
もともとガラナ飲料はコカ・コーラが手に入りにくかった時代に、北海道で独自に根付いたご当地ドリンク。
ブラジルにもガラナから作られた炭酸飲料があり、風味や味わいは似ているものの、北海道のガラナ飲料のほうが甘みは若干強めです。
もう1つの北海道のおすすめは、ハスカップのジュース。寒冷地で育つ小さな果実のハスカップは、酸味のきいたさわやかな味がクセになります。
ガラナ飲料もハスカップのジュースも、道の駅やお土産店で見つけたら、ぜひ手に取ってみてください。
青森:果汁100%の贅沢

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リンゴの産地として名高い青森では、ジュースのクオリティもさすが。
特にストレート果汁100%のリンゴジュースは、品種ごとに味が異なり、飲み比べも楽しめます。
品種名であるふじや王林の名前がついたジュースもあり、旅の記念にも最適。リンゴ畑の広がる風景を眺めながら、その土地の恵みをゴクゴク飲む時間は、とっておきの体験になります。
山形:宝石のような果実の恵みをジュースで味わう

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山形といえば、やっぱりサクランボ。旬の時期にはフレッシュな果実そのものが主役ですが、果汁たっぷりのサクランボのジュースも見逃せません。
香りが華やかで、ほんのり甘酸っぱい味わいは、まるで飲むスイーツのよう。
高級品種『佐藤錦』を使用した贅沢なジュースもあり、お土産にすると喜ばれます。
福島:ジューシーな果汁そのままの濃厚ドリンク

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福島は、全国でも有数のモモの産地として知られています。
完熟のモモをそのまま搾ったようなモモのジュースは、トロリとした舌ざわりと濃厚な甘さが魅力です。
冷やして飲めば、暑い季節にもぴったりのご褒美ドリンク。地元の農園直営ショップや観光地の売店で販売されていることも多く、旅先での楽しみの1つです。
関東地方
神奈川:さわやかな柑橘サイダー

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神奈川で生まれた柑橘類『湘南ゴールド』を使った炭酸飲料は、『湘南ゴールドサイダー』と呼ばれさまざまな種類があります。
太陽をいっぱい浴びた柑橘の香りと軽やかな甘さが夏の海辺の気分を盛り上げてくれること間違いなし。
湘南観光はもちろん、神奈川を訪れた際はぜひチェックしたい1杯です。
中部地方
静岡:日本一のお茶どころが誇る1杯

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静岡はいわずと知れた、日本茶の名産地。深蒸し茶や抹茶入りのペットボトル緑茶は、日本の味を手軽に楽しめる逸品です。
旅の合間に飲めば、ほっとひと息つける癒しのひと時をくれるはず。茶畑の風景とともに味わうお茶は、静岡ならではの贅沢です。
山梨:フルーティな香りが広がるジュース

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ブドウの名産地としても知られる山梨では、巨峰や甲州など高品質な品種が育ちます。
濃厚で甘みたっぷりの山梨産のブドウを使ったジュースは、自然の恵みをそのまま味わうような贅沢なドリンク。
もちろんジュースだけでなくワインも名産品なので、ワイナリー巡りの途中に一緒に味わうのもおすすめです。
長野:青森に続くリンゴの名産地、ジュースからシードルまで多彩

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長野もまたリンゴの産地として知られています。
青森とはまた違う気候と土壌が育んだリンゴは、味わい深く、甘さと酸味のバランスが絶妙です。
果汁100%のリンゴジュースはもちろん、最近注目されているのがリンゴを発酵させたシードル。
スパークリングワインのようなさわやかな風味で、旅の夜を彩る特別な1杯として人気です。
関西地方
京都:宇治抹茶の濃厚な風味を気軽に楽しむ

※京都産の抹茶を楽しめる、表参道の『宇治園 裏参道ガーデン店』
京都の宇治は日本有数の抹茶の産地。抹茶入りの飲み物は、和菓子との相性も抜群で、旅のひと休みにぴったりです。
ペットボトルや缶で手軽に味わえる抹茶ドリンクも多く、お土産としても喜ばれています。伝統の深い味わいが、都会の喧騒を忘れさせてくれるはず。
和歌山:甘酸っぱさが夏に嬉しいウメのジュース

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ウメの生産量で日本一を誇る和歌山。ウメを使ったジュースは、すっきりとした酸味と自然な甘さで、暑い夏の水分補給に最適です。
和歌山の中でも特にウメの産地として有名な南紀白浜では、飲食店をはじめさまざまな場所でウメのジュースを見つけることができるでしょう。健康にもよいとされており、旅の疲れを癒してくれるドリンクです。
奈良:自然のやさしさを感じるお茶の素材とは?

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奈良の名産品、カキの葉から作るカキの葉茶は、カフェインが少なくまろやかな味わい。
昔から健康茶として親しまれ、観光地のカフェでも提供されています。
自然の恵みを感じながら、のんびりした時間を過ごせる、関西の隠れた名品です。
中国・四国地方
岡山:フルーティーなマスカットジュースで贅沢なひととき

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岡山はマスカットの名産地として知られ、その濃厚で芳醇な味わいは特別です。
マスカットジュースは、まるで果実を丸ごと飲んでいるかのような贅沢さ。フルーティーな香りが旅の疲れを癒してくれます。
愛媛:ミカンそのままな濃厚でさわやかな1杯

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愛媛といえば、ミカンの存在なくして語れません。
甘くてジューシーな愛媛産のミカンの味わいは、日本でもトップクラスの品質を誇ります。
そんな愛媛では、なんと蛇口からミカンジュースが出てくる夢のような体験ができるのです。
松山空港の1階ロビーをはじめ、松山城の本丸広場にある甘味処や市内の観光物産館など、観光客が訪れやすいスポットで提供されています。
旅のはじまりや途中のひと息に、冷たいミカンジュースをゴクッとひと口。愛媛ならではの驚きとおいしさが詰まった、ちょっと特別な体験があなたを待っています。
高知:柚子とハチミツの絶妙なハーモニー

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高知の山あいにある小さな村では、昔ながらの方法で育てられた柚子を使った、やさしい味わいのドリンクが作られています。
香り高い柚子の果汁に、ほんのり甘いハチミツを加えたジュースは、飲んだ瞬間にふわっとさわやかな香りが広がり、すっきりとした後味が特徴です。
自然豊かな土地で育った素材だけを使った、素朴だけど印象に残る味。
地元の道の駅や特産品売り場などで出会えるこの1杯は、高知の自然をまるごと味わうようなドリンクです。
九州・沖縄地方
福岡:甘くてジューシーなイチゴのドリンク

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福岡が誇るブランドイチゴが『あまおう』です。粒が大きくて甘みもたっぷりで、旬の時期にはフレッシュな果実として楽しむのが定番です。
また、『あまおう』の果汁から作るイチゴのジュースも人気。まるでイチゴそのものを食べているかのような濃厚な味わいで、おやつ代わりにもおすすめです。
空港や観光スポットのお土産店などで見かけたら、ぜひ試してみてくださいね。
熊本:やさしい甘さと香りのデコポンジュース

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熊本生まれの柑橘『デコポン』は、酸味が控えめでジューシーなのが特徴。その魅力をそのまま味わえるデコポンジュースは、さっぱりと飲みやすく、暑い日にもおすすめです。
阿蘇地方や天草地方の観光地などでも手に入りやすく、旅の合間に飲めば疲れもどこかへ飛んで行ってしまうような1杯です。
沖縄:シークヮーサーの酸味が心地よい、南国のビタミンドリンク

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沖縄の太陽をいっぱい浴びて育ったシークヮーサーは、ビタミンCを豊富に含み、さわやかな後味。
このシークヮーサーの果汁で作るドリンクは冷たくして飲むと、すっきりとしたのどごしでリフレッシュ感抜群です。
地元のスーパーやホテルのウェルカムドリンクなどでも提供されており、滞在中に何度も飲みたくなるおいしさです。
沖縄:ほっとする味わい、島の定番茶

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沖縄からはもう1種類。沖縄で親しまれている、さんぴん茶をご紹介します。
さんぴん茶は、ジャスミンの花を使った香り高いお茶で、中国の文化の影響を受けて定着したとされています。
どこかエキゾチックで落ち着く味わいのさんぴん茶は、食事のおともとしても優秀。自販機やコンビニで手軽に購入でき、沖縄の風土を感じるドリンクです。
日本各地には、土地の風土や文化が息づく個性豊かなご当地ドリンクが数多く存在します。旅先でその地ならではの味に出会えば、より旅の内容も充実するというもの。
次の旅では、景色や名所だけでなく、地域に根ざした1杯との出会いもぜひ楽しんでみてください。