東京を訪れる食通にとって、築地は外せないスポットです。
かつて日本最大の魚市場として世界中の食通を魅了してきた築地市場は、現在もなお、その活気を色濃く残しています。
卸売市場の機能が豊洲へ移転した後も、築地場外市場には数多くの寿司店や海鮮料理店、ストリートフードの屋台が立ち並び、新鮮な魚介とともに日本の食文化を間近に体験できる場としてにぎわいを見せています。
極上の寿司からリーズナブルな海鮮丼、職人の技が光る一品料理まで、あらゆるレベルの本物の味がそろう築地は、まさに東京で最高の海鮮を楽しむのにうってつけの場所です。

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築地市場で食べるべき店:おすすめの寿司、刺身、海鮮レストラン
築地を訪れたら、ぜひ立ち寄ってほしいのが、地元の人々や観光客に長年愛されてきた名店の数々。
築地場外市場には、新鮮な海鮮を使った寿司や刺身、ボリュームたっぷりの海鮮丼、職人技が光る一品料理を提供する飲食店が所狭しと並んでいます。
高級寿司店から、カジュアルな店まで、予算やスタイルに合わせて選べるのも魅力の1つ。英語メニューを用意している店も多く、初めての訪問でも安心して楽しめます。
どの店も築地ならではの新鮮な味わいを提供しており、旅の記憶に残る食体験になること間違いなしです。
テレビやグルメサイトにも取り上げられた行列店:『刺身BAR 河岸頭』
ランチタイムに味わえる『刺身BAR 河岸頭』の『築地場外丼』は、同店を訪れたら注文必須。
上段は海鮮丼、下段はちらし寿司で構成された2段重ねの丼は、見た目にも贅沢な丼です。

『刺身BAR 河岸頭』の『築地場外丼』
海鮮丼には15種もの旬の魚介が盛りつけられており、どれも魚のプロが厳選した一級品。
よりうまみを引き出すため、調理法に熟成の技術を取り入れ、ひと工夫を凝らしてあります。
トビッコやイクラ、シラスなど、こちらも具沢山なちらし寿司には、竹の筒に入った特製のジュレをかけて食べてもらう、遊び心をプラス。
出汁をガリの酢で割り、固めたジュレは豊かな風味で、魚介と合わさることでひと口の満足度を格段にアップさせてくれます。

『刺身BAR 河岸頭』の『築地場外丼』
これで1杯4,200円(税込み)なのですから、お得以外のなにものでもありません。
新鮮な魚介をリーズナブルに味わえる、築地の魅力を凝縮したような1杯です。
100年超の老舗の味を堪能:『築地 寿司岩』
1921年創業、長年受け継がれた伝統の技を楽しめるのが『築地 寿司岩』です。
築地エリアには『総本店』と『築地支店』があり、ゆったりと贅沢なひと時を過ごしたいのであれば『築地支店』へ。
特に『築地支店』のカウンター席は、日本の寿司店特有の凜とした雰囲気の中で、熟練職人の技と心意気を目の前で見られる特等席として人気があります。

『築地 寿司岩』築地支店の内観
そんな『築地 寿司岩』の築地支店でぜひ味わいたいのが、平日限定ランチの『四季のにぎり』。
日によってラインナップが変わる10種類の寿司のセットで、「老舗とはかくあるべき」という期待に応えてくれる逸品です。

『築地 寿司岩』築地支店の『四季のにぎり』
『築地 寿司岩』が受け継いできた伝統の技が凝縮されているのも『四季のにぎり』を注文すべき理由。
泳ぐ魚の姿をイメージしながら一貫ずつ丁寧に握られた寿司は、魚の新鮮さと活きのよさを最大限に引き出しています。
シャリには白酢が使われ、砂糖と塩で絶妙に味が調整されており、ネタとの相性も抜群です。
ほんのりとした甘みと上品な酸味が、ネタのうまみをしっかりと引き立て、ひと口ごとに寿司の奥深さを感じられます。
高級マグロを寿司と刺身で味わう:『まぐろや黒銀』
魚の王様といえば、やはりマグロ。数あるマグロの品種の中でも、最高級に位置するのが本マグロとも呼ばれるクロマグロです。
築地場外市場に店舗を構える『まぐろや黒銀』は、クロマグロのみを扱う専門店。リピーターの多さが、店の人気を物語ります。

『まぐろや黒銀』
クロマグロを刺身と寿司で味わえる『まぐろや黒銀』の一番人気メニューが『特上トロ三種にぎり』。
脂がのった希少部位のカマトロ、加えて大トロ、中トロを一度に楽しめる、究極の食体験が叶います。

『まぐろや黒銀』の『特上トロ三種にぎり』
カマトロはなめらかな口当たりで、かつ溶け出すような食感。大トロと中トロはうまみと甘みがバランスよく調和し、いずれも絶品です。
わさびの刺激がまろやかに感じられるほど、濃厚な脂に驚かされること間違いなし。
マグロのおいしさがより引き立つように『まぐろや黒銀』が自社で作った特製の刺身醤油とともに召し上がれ!
1串400円のストリートフード:『築地うなぎ食堂』
所狭しと飲食店が軒を連ねる築地場外市場では、その場で手早く堪能できるグルメも楽しみの1つ。
串に食材を刺して焼き上げた串焼きは、ワンハンドで手軽に食べられるグルメの定番です。

『築地うなぎ食堂』の串焼き
『築地うなぎ食堂』の串焼きは、ウナギにホタテ、銀ダラとよりどりみどり。
とりわけウナギへのこだわりが強く、身と皮がやわらかく、骨も少ない『新仔ウナギ』のみを扱うという徹底ぶりです。

『築地うなぎ食堂』の串焼き
表面はカリッと、身はふわふわに焼き上げられた『うなぎ串』は、400円(税込み)とは思えないほどの上質な味わい。
その場で炙って温めてくれるので、よりおいしくいただけるのも、嬉しいポイントです。
小腹を満たしてくれる海鮮バーベキュー:『海鮮丼 まるきた2号店』
海の幸を少しずつ味わいたい人に最適な店が、『海鮮丼 まるきた2号店』。
炭火で魚介を焼き上げた浜焼き料理は1つから注文でき、マグロ、ウニ、カニといった刺身は、ポーション小さめで提供されます。

『海鮮丼 まるきた2号店』の『ホタテ』
とりわけ人気な浜焼き料理の『ホタテ』は、肉厚でやわらかく、うまみエキスもたっぷり。ホタテの濃厚な味わいも感動ものです。
目の前で豪快に焼いていくライブ感も、『海鮮丼 まるきた2号店』の醍醐味。
市場の活気を感じながら味わう浜焼き料理を求め、1日800人は訪れるという人気店です。

『海鮮丼 まるきた2号店』の浜焼き用の海鮮
1人旅のための築地市場:期待できるユニークな食事と文化体験
築地は、1人旅のグルメ好きにとって理想的なスポットです。
寿司店をはじめ、多くの飲食店がカウンター席中心の造りになっており、1人でも気兼ねなく本格的な味を楽しめます。
例えば『まぐろや黒銀』では、店頭にスタンディング席があり、立ち食いで新鮮な刺身や寿司を楽しむことができるため、気軽に料理を味わいたい人に最適です。

『まぐろや黒銀』
また、『築地うなぎ食堂』をはじめ築地場外市場にある多くの飲食店では、店先で調理が行われており、出来立ての料理をその場で楽しめます。
調理風景を間近に見ながら味わうことで、まるで屋台のような臨場感とライブ感を体験できるのが魅力です。
こうした気軽さとライブ感のある食体験は、築地だからこそ。五感で味わう1人旅の食時間を、より豊かにしてくれます。

『築地うなぎ食堂』
築地は食事だけでなく、日本の食文化に触れられる体験の場でもあります。
その最たる例が、マグロの解体ショー。華麗な包丁さばきで巨大なマグロを解体していく、豪快なライブショーに遭遇できるチャンスが築地にはあります。
ちょっとした文化や食材の知識を得られるのも1人旅ならでは。

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静かに味を堪能し、気ままに歩き、ふとした出会いや発見を楽しめる、そんな贅沢な時間を叶えてくれる場所が築地です。
築地市場訪問のコツ:訪問を最大限に楽しむための時間と支払い方法
築地を訪れるなら、時間帯の選び方が満足度を大きく左右します。築地場外市場にある多くの店舗は早朝から営業しており、新鮮な魚介が最も充実している午前中が人気の時間帯です。
ただし、観光客で混雑しやすいため、落ち着いて楽しみたい人には、昼以降の訪問もおすすめ。ピークを過ぎた午後は比較的空いており、ゆったりと買い物ができます。
また、13~15時で営業を終える店舗が多い築地場外市場の中でも、朝から夜まで開いている希少な店舗も存在します。
『海鮮丼 まるきた2号店』は、早朝から夕方まで営業しており、時間を気にせず利用できるのが魅力。
スタンディングだけでなく、海鮮丼を1杯でも頼めば店内にある椅子が用意された席にも案内してもらえるので、休憩がてらに立ち寄るのにもぴったりです。
支払い方法にも注意しておきたいポイントがあります。
多くの店舗でキャッシュレス対応が進んでいる一方で、現金のみ対応するケースも存在します。そのため、ある程度の日本円を現地で持っておくことが安心です。
ただし、現金を持たずに訪れてしまっても心配はいりません。築地場外市場には外貨両替所も複数あり、その場で日本円を用意することも可能です。
また、外国人観光客の多い築地では、多言語対応も進んでいます。
メニューに英語表記を導入している店も多く、指差しで注文できる写真付きメニューもよく見かけます。
その中でも『築地うなぎ食堂』は、英語・中国語・タイ語を話せるスタッフが常駐しており、言葉の壁を気にせずに安心して利用できる人気店です。
市場としての機能が豊洲市場に移った今も、築地場外市場のにぎわいは変わらないまま。新鮮かつリーズナブルなグルメで旅を充実させましょう!
※メニューの内容や料金、店舗情報などは2025年7月時点のものです。