御茶ノ水にある折り紙のワンダーランド 折り紙の魅力を発見!【お茶の水 おりがみ会館】

折り紙は、四角い紙を折って動物や植物などの形を作る、日本の伝統的な遊びです。

子供から大人まで誰でも気軽に楽しめるだけでなく、1人で集中して楽しむことも、親子や友達と一緒に折ってコミュニケーションを深めることもできます。

折り紙の魅力はそれだけではありません。

東京の御茶ノ水エリアにある『お茶の水 おりがみ会館』を訪れたら、奥深い折り紙の世界をのぞくことができます。

おりがみ会館の外観

『お茶の水 おりがみ会館』の外観

お茶の水 おりがみ会館ってどんなところ?

『お茶の水 おりがみ会館』があるのは、東京メトロ丸ノ内線の御茶ノ水駅から徒歩約5分の場所。

館内には、和紙や折り紙、千代紙に囲まれた空間が広がり、作品の鑑賞や折り紙体験、ショッピングまで楽しめる入館無料の施設です。

折り紙の魅力を五感で味わえるこの会館では、さまざまな展示や催しが行われており、折り紙に詳しくない人でも気軽に楽しめます。

季節感あふれる展示や企画展を楽しもう

おりがみ会館のショーウインドウ

折り紙作品がディスプレイされたショーウインドウ

まず目を引くのは、通りに面した正面ウィンドウ。季節に合わせた折り紙作品がディスプレイされ、訪れる人を迎えてくれます。

1階エントランスに入ると、折り紙や紙人形などが各所に飾られており、日本の伝統美や紙の可能性を感じさせてくれる空間です。

おりがみ会館のエントランスに展示されている折り紙作品

展示されている折り紙作品の一例

また、同じく1階では、美しい手刷和紙の展示も。

額に入れて飾りたくなるような繊細なデザインのものも豊富です。

千代紙は、和紙に華やかな柄をあしらった紙で、折り紙としてはもちろん、紙人形の衣装や工芸品の装飾など、さまざまな用途で使われています。

おりがみ会館で作られた千代紙

何版も刷り重ねた美しい絵柄の和紙

さらに、中2階のギャラリーでは、紙に関連した企画展が開催されています。

取材時に開催されていたのは、動物や恐竜をリアルに表現した作品が並ぶ『リアル折り紙展 おりがみの森へようこそ』と題した企画展。

たった1枚の紙から、ここまで細部まで表現された作品が生まれるのかと驚かされる展示内容です。

おりがみ会館に展示されている折り紙作品

展示期間が終了した作品の一部は、1階や3階で引き続き展示予定

職人の技が光る、染め紙工房と千代紙の世界

『お茶の水 おりがみ会館』は、1858年創業の染め紙店が設立した施設です。

長い歴史の中で受け継がれてきた、染め紙の作業を4階の『染め紙工房』で見ることができます。

職人が染めている様子を、実際に見学することも可能ですが、工房の扉が開いている時のみなのでご注意を。

紙が鮮やかに染まっていく工程は、見ているだけで引き込まれます。

おりがみ会館の『染め紙工房』

4階にある『染め紙工房』

工房で染められた千代紙は、1階に展示され、折り紙としてだけでなく、アート作品のように眺めて楽しむこともできます。

模様の美しさ、色の繊細さ、紙の質感など、日本ならではの伝統が息づいているのが感じられるはずです。

紙染めに使われる刷毛

紙染めに使われる刷毛

お土産にもおすすめ!3階の和紙&折り紙ショップ

約2,000点もの商品が並ぶのが、3階にあるショップ。和紙や千代紙、色とりどりの折り紙に加えて、オリジナルの折り紙キットや書籍、アクセサリーなども販売されています。

おりがみ会館のショップ

『お茶の水 おりがみ会館』のショップ内観

英語訳付きの折り紙の本もあり、海外の人へのプレゼントや、日本文化を紹介したい時にもぴったり。

見ているだけでもワクワクするようなラインナップで、ついつい時間を忘れてしまいそうです。

英語訳付きの折り紙の本

英語訳付きの折り紙の本

お土産やちょっとしたギフトにもぴったりの小物も多数そろっているため、観光の合間にぜひ立ち寄ってみてください。

おりがみ会館で購入できるグッズ各種

運が良ければ出会えるかも?館長の折り紙実演

3階のショップ内では、タイミングがよければ、『お茶の水 おりがみ会館』の館長である小林一夫さんによる、折り紙の実演が見られることもあります。

小林さんは、染め紙店の4代目であり、NPO法人『国際おりがみ協会』の理事長でもある、数多くの折り紙書籍の執筆や監修を手がけてきた折り紙の第一人者。

日本国内はもちろん、海外でも折り紙の普及活動を行っています。

『お茶の水 おりがみ会館』の館長である小林一夫さん

『お茶の水 おりがみ会館』の館長・小林一夫さん

「折り紙ってね、角をきっちり合わせないといけないなんて、そんな堅苦しいものじゃないんですよ。子供も大人も、誰でも好きなように自由に折っていいんです」

穏やかな語り口で話しながら、折り紙を次々と形にしていく姿はまさに職人技。

食堂の箸袋で犬の箸置きを作ったり、紙ナプキンでフラメンコダンサーを折ったりと、身近な紙を使った即興作品に、見る人も思わず笑顔になります。

小林一夫さんが作る折り紙作品

割りばしを入れる紙製の袋で作った犬の箸置き

小林一夫さんが作る折り紙作品

紙ナプキンで作ったフラメンコダンサー

「折り紙は、海外の人とだって、言葉が分からなくても一緒に作れる。いわば万国共通。世界中でみんなが作れるんです」

そう語る小林さんの言葉と実演に、思わず時間を忘れて見入ってしまうことでしょう。

気軽に楽しめる!体験教室と講習会

『お茶の水 おりがみ会館』では、初心者でも安心して楽しめる『ミニ体験教室』や『講習会』が不定期で開催されています。

まず、当日の開催していたら気軽に参加できるのが『ミニ体験教室』。予約は不要です。

体験会や講習会で作れる折り紙作品一例

『ミニ体験教室』や『講習会』で学べる折り紙の例

『初心者向け講習会』は、少人数から団体まで申し込みができ、よりプライベートな空間で講習を受けることができます。

折り紙に初めて触れる人にも分かりやすい内容です。

ただし、1か月前までの予約・事前入金が必要ですので参加希望の場合は、要注意。

日本語対応のみのため、英語での受講を希望する場合は、別途通訳の手配が必要となります。

講習への参加を希望する場合は、日時・人数・価格を、事前にメールで確認しておきましょう。

折り紙をまったく知らない人は、その奥深さに驚かされ、すでに知っている人にとっても、新しい発見がある『お茶の水 おりがみ会館』。

折り紙の魅力を多面的に体感できる場所です。

上野や秋葉原といった観光スポットからもアクセスしやすく、東京観光の合間に立ち寄るのにもぴったり。

日本の伝統文化に触れながら、世界中で親しまれている、紙を折るというシンプルで奥深いアートの魅力に、ぜひ触れてみてください。

施設情報

施設名 お茶の水 おりがみ会館
おちゃのみず おりがみかいかん
Ochanomizu Origami Kaikan
住所 東京都文京区湯島1-7-14
アクセス 御茶ノ水駅お茶の水橋口、聖橋口から徒歩7分
  • JR中央快速線(JC03)
  • JR中央・総武線(JB18)

御茶ノ水駅1番出口から徒歩5分
  • 東京メトロ丸の内線(M20)

末広町駅3番出口から徒歩7分
  • 東京メトロ銀座線(G14)
電話番号 03-3811-4025
営業時間 9:30~16:30
定休日 日・祝日、年末年始、8月中旬に不定休あり
ウェブサイト https://www.origamikaikan.co.jp/

※施設情報などは2025年9月時点のものです。