埼玉県の秩父地方にある三峯神社(みつみねじんじゃ)は、創建1900年以上といわれる古い歴史を持つ神社。
三峯神社がある三峰山自体が信仰の対象とされ、毎年多くの人が訪れています。
神社がある場所は、標高約1100m。
到着するのに、それなりの準備をして訪れたい場所ですが、ここでしか得られない貴重な体験が待っています。
ちょっとした登山気分でいざ参拝!
三峯神社へ公共交通機関で訪れる場合は、西武秩父駅からバスを利用するのが便利です。
駅からバスに乗ること約70分で、駐車場に到着。そこから参道を14分ほど登ると到着します。
参道の入口には珍しい『三ツ鳥居(みつとりい)』という種類の鳥居。
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鳥居
中央に大きな鳥居、その両脇に一回り小さな鳥居が並ぶ独特の構造が印象的です。
鳥居の前で一礼をし、境内へ入ります。
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山の中なので天気が変わりやすく、標高も高いことから気温は低め。
歩きやすい靴や雨具、体温調節のできる上着などを準備して訪れましょう。
参道に建っている多くの石碑は、三峯神社を信仰する人たちが寄進したもの。
近所の人たちなどと集団を作り参拝をする『講(こう)』というシステムは江戸時代に流行し、今もなお続いています。
これらの石碑には、各地から参拝した『講』の名前が刻まれています。
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しばらく歩くと、『隨神門(ずいしんもん)』に到着。埼玉県の指定文化財で、1691年に建てられました。
現在の門は1792年に再建されたものです。
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『隨神門』
『隨神門』をくぐると、またしばらく木々が続きます。
三峯神社の古い歴史を感じさせる、立派な巨木がたくさん。
森の中を歩くだけでも、心が穏やかになっていくようです。
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階段を登ると本殿と拝殿に到着!
左右に大きな御神木を従えた姿は迫力満点です。
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本殿
境内に入ったら、手水舎で手と口を清めましょう。
1852年に建立されたもので、見事な彫刻と鮮やかな彩色が見ものです。
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手水舎
本殿と拝殿は江戸時代前期の造営。総漆塗り、極彩色の彫刻で覆われており、とても見事な建物です。
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まずは拝殿でお参りを。二礼二拍手一礼で、静かに手を合わせて祈ります。
二回お辞儀をした後に、二回拍手を。最後にもう一度、お辞儀をしましょう。
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拝殿でぜひ観ておきたいのが、『龍目』です。
2012年、拝殿に向かって左側の石畳に、突如浮かび上がってきた龍。
その年の干支が辰年だったこともあり、大きな話題を呼びました。
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『龍目』
神前へのお参りを済ませたら、次は御神木へ向かいましょう。
本殿と拝殿を守るようにそびえ立つ2本の杉は、どちらも樹齢約800年といわれています。
御神木に近付ける足場に着いたら三度深呼吸。その後、手を合わせて静かにお祈りをします。
また、御神木に手をかざし、そのパワーを浴びるようにするのもおすすめです。
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御神木
三峯神社には、珍しい木製の灯籠があります。
この『八棟灯籠(やつむねとうろう)』は1857年の建立で、精密な彫刻がとても美しいものです。
ぜひ近くで眺めてみましょう。
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『八棟灯籠』
三峯神社では、オオカミが神の使いとされています。
オオカミは山里ではイノシシやシカなどの害獣避け、町や村では火事や盗賊を防ぐ霊験があるといわれていました。
そういったこともあり、火事の多かった江戸時代に、オオカミを神の使いとする三峯神社が信仰を集めたのです。
三峯神社でいただける御札にはオオカミの姿が描かれたものもあり、人気となっています。
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『御影札(みえいふだ)』 500円
それだけでなく御朱印にも狼が!山の上にある神社なので『登拝』と書かれています。
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御朱印 500円
『勇気、やる気、元気』の3つがいただけると人気の『氣の御守』は、注目のお守り。
お守りの中には御神木が。御神木のパワーを常に身に着けることができます。
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『氣の御守』 500円
時間に余裕のある人は、本殿から5分ほど歩いた場所にある御仮屋神社(おかりやじんじゃ)も参拝しましょう。
こちらは三峯神社の神の使いであるオオカミを祀っている神社で、災除けや盗難除、火難除のご利益があるといわれています。
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御仮屋神社
街中にある神社とは、まったく違う空気を持つ三峯神社。
自然豊かな環境もあり、滞在しているだけで心が穏やかになり、リフレッシュされるようです。
アクセスは少し大変ですが、ぜひ訪れてみてください。
寺社情報
名前 | 三峯神社 みつみねじんじゃ Mitsumine Shrine |
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住所 | 埼玉県秩父市三峰298-1
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アクセス |
(バス停)三峯神社から徒歩14分
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電話番号 | 0494-55-0241 |
参拝可能時間 | 日の出~日没 |
授与品 | 9:00~17:00 |
御朱印 | 9:00~17:00 |
おみくじ | 9:00~17:00 |
拝観料 | 無料 |
ウェブサイト | https://www.mitsuminejinja.or.jp/ |
その他 |
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※記事中の情報は2024年11月時点のものです。