新宿駅から最寄駅となる長沼駅まで、乗り換えなしで約45分。
東京都八王子市にある『長沼公園』は、高低差約100mの丘陵地に広がる緑豊かな都立公園です。都心からのアクセスもよく、豊かな自然の中でハイキングや森林浴が楽しめます。
長沼駅から公園の入口までは歩いておよそ5分。少し坂道もありますが、初心者でも無理なく歩けるルートが整っています。
都会の喧騒を離れ、鳥のさえずりに耳を傾けながら木々の間を歩く、そんなリフレッシュの旅に出かけてみませんか。
駅からすぐ森の中へ、静けさに包まれるハイキングコース
公園内には売店がないため、飲み物や軽食は長沼駅周辺で準備しましょう。
それでは出発です。まず、長沼駅の改札を出て右手へ進み、住宅街を5分ほど歩くと、小高い森が見えてきます。

『六社宮』
長沼公園の入口近くにあるのは、『六社宮(ろくしゃぐう)』という小さな神社。
ただし、神社の敷地内から公園へ直接通り抜けることはできないため、そのまま公道を道なりに進み、長沼口と呼ばれる公園の正面入口を目指しましょう。
長沼口には地図付きの案内板やリーフレットが設置されており、公園内のルートを確認できます。

長沼口にある公園案内板
長沼公園の魅力は、公園の周囲をぐるりと巡る周回ルートに加え、高台に向かってのぼる尾根道がいくつもあることです。
散策の自由度が高く、ルートごとに景色や雰囲気が異なります。
ルート選びも楽しみの1つですが、中には勾配の急な坂道もあるため、出発前に全体のマップを確認しておくと安心です。

公園内の舗装された『霧降の道』
園内の道は、一部が舗装されていますが、自然のままの道も多く残されています。足元が不安定な場所もあるため、スニーカーなど歩きやすい靴で訪れるのがおすすめです。
特に雨の後は滑りやすくなるので注意が必要。あわせて、虫よけ対策は十分に行い、快適に散策できる準備を整えておきましょう。

『霧降の道』の途中にあるベンチ
公園の中心を通る『霧降の道』をゆっくりと歩きながら、長沼公園の自然を満喫します。
訪れたのは真夏の7月でしたが、木々に包まれた森の中は驚くほど涼しく、心地よい風が吹き抜けていました。
道の途中にはベンチのある休憩スポットも点在しており、無理のないペースで散策を続けられるのも嬉しいポイントです。

ヤマユリ
ちょうどヤマユリが見頃を迎え、クヌギやコナラといった広葉樹が並ぶ道は、まさに『東京の森』とも呼べる風景。
季節ごとに異なる花々が咲き、訪れるたびに新しい発見があります。

『霧降の道』
展望台からの大パノラマと魅力あふれるルートの数々
『霧降の道』を登ること15分、展望園地に到着です。展望園地には屋根付きの東屋があり、休憩しながら美しい景色を楽しめます。

展望園地の東屋
晴れた日には、目の前に八王子の丘陵地帯が広がり、遠くには奥多摩や秩父の山々が見えることも。
木々の間から広がるパノラマは、登り道の疲れを忘れさせてくれます。

展望園地からの景色
展望園地からは、長沼口の真反対にある別の入り口、平山口の方に続く『野猿の尾根道』のルートを辿ることができます。
『野猿の尾根道』は、ゆるやかなアップダウンの続く尾根道です。

『野猿の尾根道』
トレイルランナーにも人気のこの道は、比較的足元が安定していて歩きやすく、自然を満喫できるルート。散策中も多くのランナーとすれ違いました。

平山口の階段を上がるとすぐこの光景が見られる
『栃本尾根』沿いに伸びる尾根道も散策。
『野猿の尾根道』が公園の南端を走るルートなのに対し、栃本尾根は北端に伸びるルートです。
『栃本尾根』は見晴らしのよい道も多く、景色を眺めながら歩くことができます。

頂上園地
『野猿の尾根道』と『栃本尾根』が交差する場所に戻り、少し西側に進むと見えてくるのが、頂上園地。
広々とした緑地や屋根付きの休憩スポットに加え、整備された公衆トイレもあるので、ピクニックにもぴったりの場所です。

『長沼公園』を散策していると、多くの野鳥のさえずりが響き、自然の豊かさを感じられます。
園内ではシジュウカラやジョウビタキなどの野鳥も多く見られるため、バードウォッチングを楽しみたい人にもおすすめです。
森の奥でアートと郷土料理に出会う、長沼公園ならではの楽しみ方
頂上園地から西へ2〜3分ほど歩くと、木立の間に小さな建物が見えてきます。『峠の小さな美術館』です。

『峠の小さな美術館』の外観
地元のアーティストや有志によって運営されている『峠の小さな美術館』では、趣味の作品からプロの展示まで、多彩なアートを楽しむことができます。
展示は定期的に入れ替わり、毎月第4土曜日には琴の演奏も行われているそうです。

紅葉の季節には、美術館周辺のモミジが色づき、訪れる人の目を楽しませてくれます。開館は木曜から日曜の10時〜16時です。
隣接する『鎌田鳥山』では、囲炉裏を囲みながら、炭火で焼いた鳥料理を味わうことができます。公園の自然とともに、地元の食文化を楽しむ特別な体験になるでしょう。

『鎌田鳥山』の外観
最後まで自然を満喫できる、のんびり歩く下山ルート
下りは、『殿ヶ谷の道』を通ってみます。なだらかに開けた斜面を見ながら降りていく道です。
道沿いには桜の木が多く、春には見事な花のトンネルが広がります。

『殿ヶ谷の道』
沢や小さな橋が点在するこのルートは、自然の地形を生かした穏やかな道で、最後まで景色を楽しみながら駅へ戻ることができます。

『長沼公園』は、都心から電車で1本で行けるとは思えないほど、自然豊かなハイキングが楽しめる穴場スポットです。
全体をゆっくり一周しても1時間ほど。標高は低めで、歩きやすく整備された道が多いため、初心者や体力に自信がない人にもおすすめです。
四季折々の花や鳥、美しい眺望、そして森の中に佇む小さな美術館と鳥料理店があるこの公園には、都会の公園では味わえない特別な魅力があります。
東京で少し足をのばして、森林浴を楽しみたい人に、ぜひ訪れてほしい場所です。
観光地情報
観光地名 | 都立長沼公園 とりつ ながぬまこうえん Tokyo Metropolitan Naganuma Park |
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住所 | 東京都八王子市長沼町・下柚木 |
電話番号 | 042-375-1240 ※桜ヶ丘公園サービスセンター |
開園時間 | 24時間 |
閉園日 | なし |
利用料 | 無料 |
※記事の情報は2025年8月時点のものです。