寿司は、日本を代表する食文化の1つ。
握り寿司のような伝統的なスタイルはもちろん、近年ではアレンジを加えた創作系やSNS映えする見た目にも力を入れた『NEO寿司』まで、そのバリエーションはますます豊かになっています。
そんな寿司の最前線を体感できるのが、グルメの激戦区である新宿。
伝統の味を守り続ける本格派から、遊び心あふれる現代的な1皿を提供する店まで、多彩な寿司の世界が広がっています。
今回は、新宿の中でも個性が光る5店舗を厳選してご紹介。
食べ歩きを通じて、寿司の奥深さと可能性にきっと触れられるはずです。
「こんな寿司、初めて食べた!」が止まらないNEO寿司店
JR新宿駅の東口に店を構える『幸せ新宿 サカナウマイ』は、寿司が持つ『和の伝統料理』という既成概念を覆す、独創的なメニューがそろう人気店。
気軽に立ち寄れるカジュアルな雰囲気ながら、提供される寿司はいずれも完成度が高く、コストパフォーマンスのよさも魅力の1つです。

『幸せ新宿 サカナウマイ』では伝統的な寿司も提供している
『幸せ新宿 サカナウマイ』が大切にしているのは、『酒とともに楽しむ寿司』というコンセプト。
創作性に富んだ寿司たちは、見た目も味もインパクト抜群で、酒との相性も計算されています。
看板メニューからまず紹介するのが、『本マグロのレッドクリフ』。
細巻きの上に、新鮮な生の本マグロをこれでもかと贅沢に重ね、仕上げにとびこをトッピングします。

『幸せ新宿 サカナウマイ』の『本マグロのレッドクリフ』
冷凍ではなく、生のマグロにこだわることで、うまみと香りの違いは極上。
ぷちぷちと弾けるとびこの食感がアクセントとなり、見た目、味ともに一線を画します。
さらに、もう1つの人気メニューは、『しだれる穴きゅう玉寿司』。
その名の通り、特大のアナゴがシャリからしだれるように大胆に盛られた、豪快さ満点の逸品です。
アナゴは注文ごとに店員が目の前でバーナーで炙るスタイルで、香ばしい香りとライブ感も楽しめる演出付き。

『幸せ新宿 サカナウマイ』の『しだれる穴きゅう玉寿司』
下に敷かれた厚焼き玉子のブロックとの組み合わせも絶妙で、ふわっとした玉子の甘みと、タレをまとったアナゴの濃厚さが口の中で溶け合います。
『幸せ新宿 サカナウマイ』で出会う新しい形の寿司をひと口食べれば、「こんな寿司、初めて食べた!」と思ってしまうはず。
店名 | 幸せ新宿 サカナウマイ しあわせしんじゅくさかなうまい Shiawase Shinjuku Sakanaumai |
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住所 | 東京都新宿区新宿3-20-1 嶋田ビル1階
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予約 | 可 ※食べログ、ebica、Google経由、Facebook経由、SNS(Instagram)DMから予約可能 |
営業時間 | 13:00~23:30(LO23:00) |
定休日 | なし |
ウェブサイト | https://www.instagram.com/shiawaseshinjuku_sakanaumai/ |
外国語対応 | 日本語・英語対応のモバイルオーダーあり |
本格寿司が食べ放題でこの価格!?
「本当にこの価格でいいの?」と驚かされるのが、『雛鮨』の最大の魅力。
1人あたり4,000~5,000円というリーズナブルな価格帯で、職人が1貫ずつ丁寧に握った本格寿司を、なんと食べ放題で楽しめます。

『雛鮨』の寿司各種
メニューは定番のマグロの赤身をはじめ、ネタを香ばしく炙った寿司や、旬の魚を使った月替わりの限定メニューなど、常時約60種類以上がそろい、何度訪れても飽きることがありません。
食べ放題のスタイルもユニークかつホスピタリティにあふれています。
まず席に着くと、その月限定の『今月の限定1貫』が提供され、その後は注文用紙に食べたい寿司の名前と個数を記入してオーダーするスタイル。
注文用紙は日本語、英語、中国語に対応しており、海外からの観光客の利用も多いのが特徴です。

『雛鮨』の外国語対応
人気メニューはやはり定番の強さを誇る『中とろ』と『サーモン』、そして軍艦の『うに』や『いくら』。
高級ネタを惜しげもなく楽しめるのは、食べ放題とは思えない満足度です。

『雛鮨』の人気寿司の一例
そして特筆すべきは、シャリの完成度。ほろっとほどける絶妙なやわらかさに握られており、ネタとの一体感も文句なし。
しっかりと寿司職人の技が感じられるからこそ、どの1貫にも手を抜かないおいしさがあります。
「たくさん食べたいけど、しっかりおいしい寿司が食べたい」という欲張りな願いを叶えてくれる、『雛鮨』は、新宿の寿司食べ放題界の革命児ともいえる存在。
行かない理由が見つからない、コスパ重視派の必訪店です。
店名 | 雛鮨 新宿マルイ アネックス店 ひなずし しんじゅくまるい あねっくすてん Hinasushi Shinjuku Marui Annex |
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住所 | 東京都新宿区新宿3-1-26 新宿マルイ アネックス 8階
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予約 | 可 ※電話、公式ウェブサイト、食べログ、ホットペッパーグルメ、TableCheckから予約可能 ※土日・祝日は、11:00または11:30~のみ予約可能。夕方の予約は電話でのみ受け付け |
営業時間 | 月~土曜日11:00~23:00(LO22:15) ※食べ放題の場合21:30までの入店 日・祝日11:00~22:30(LO21:45) ※食べ放題の場合21:00までの入店 |
定休日 | なし ※新宿マルイ アネックスの休館日に準ずる |
ウェブサイト | https://hina-sushi.com/ |
外国語対応 | 英語・中国語対応のメニューブックあり |
職人技から生まれる寿司を歌舞伎町の中心で
『眠らない街』と呼ばれる新宿の中でも、昼夜を問わず人が行き交う日本屈指の繁華街が歌舞伎町です。
その中心地に店を構えるのが、『東京寿司 ITAMAE SUSHI』。喧騒の中にありながら、素材と職人の技にこだわった本格的な江戸前寿司が堪能できます。

『東京寿司 ITAMAE SUSHI』の『江戸前にぎりセット』
『東京寿司 ITAMAE SUSHI』のこだわりは、なんといっても東京湾で獲れた魚のみを使用している点です。
地元の旬を大切にした『江戸前にぎりセット』では、板前がその日最もおいしいと判断したネタを選び抜き、1貫ずつ丁寧に握って提供してくれます。
さらに特筆すべきは、江戸前寿司に古くから伝わる6つの伝統技法である『湯霜』『漬け』『炙り』『煮る』『昆布〆』『酢〆(塩〆)』。
これらすべての伝統技法を、1つのセット内で楽しめる構成となっており、寿司の奥深さ、ひいては職人技をその舌で体感できる内容となっています。
寿司の文化と技術を感じたい人には、ぜひ味わってほしいメニューです。

『昆布〆』で技が使われている、キンメダイの寿司
また、『東京寿司 ITAMAE SUSHI』ならではのユニークな1品が『羽立の箱うに』。
そのままウニの刺身として味わうのもよし、セットで提供される海苔と酢飯を使って手巻き寿司風にするもよしと、自分流で楽しめる自由度の高さが魅力です。

『東京寿司 ITAMAE SUSHI』の『羽立の箱うに』
使用しているウニは、羽立水産株式会社が誇る高品質な逸品。
一般的なウニよりも甘みが強く、くさみが少ないのは、鮮度の高さゆえ。とろけるような口当たりと、ふわっと広がる自然な甘みは、一度食べれば虜になること間違いなしです。

『東京寿司 ITAMAE SUSHI』の『羽立の箱うに』
しっかりと本格派を貫く『東京寿司 ITAMAE SUSHI』で、伝統と粋を感じる江戸前寿司の世界を堪能あれ。
店名 | 東京寿司 ITAMAE SUSHI 新宿東宝ビル店 とうきょうすし いたまえすし しんじゅくとうほうびるてん Tokyo Sushi ITAMAE SUSHI SHINJUKU TOHO BLDG |
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住所 | 東京都新宿区歌舞伎町1-19-1 新宿東宝ビル 1階
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予約 | 可 ※電話、公式ウェブサイト、食べログ、ぐるなび、SAVOR JAPANから予約可能 |
営業時間 | 日~木曜日9:00~翌5:00(LO4:30) 金・土曜日9:00~翌9:00 ※ランチタイム11:30~15:00 |
定休日 | なし ※新宿東宝ビルの休館日に準ずる |
ウェブサイト | https://itamae.co.jp/ |
外国語対応 | 日本語・英語・中国語・韓国語対応のメニューブックのみあり |
幻想的な空間で楽しむ、アートのような手毬寿司
『七色てまりうた』は、まるで物語の中に迷い込んだような幻想的な店内演出で人気を集めています。

『七色てまりうた』の内観
店内の世界観にふさわしく、提供される料理もまるで芸術品のような美しさ。
看板メニューは、見た目にもかわいらしい『季節の手毬寿司盛合せ』で、ひと口サイズの小ぶりな寿司が5種類、色とりどりに盛り付けられ、宝石箱のような華やかさです。
それぞれに趣向が凝らされており、視覚でも味覚でも楽しめるセットは、思わず写真に収めたくなります。

『七色てまりうた』の『季節の手毬寿司盛合せ』
中でも目を引くのが、『鮪キャビア』。
シャリを包み込む鮮やかなマグロの切り身の上に、キャビアとカツオ節をトッピングすることで、塩気とうまみ、そしてプチっと弾ける食感のコントラストを生み出します。
ひと口目のマグロのうまみはもちろん、キャビアとカツオ節の塩気が後を引き、食後の余韻まで楽しめる仕上がりです。

『七色てまりうた』の『鮪キャビア』
さらに、店のオリジナルメニューの『雲丹ゼリー』は、見た目のインパクトが印象に残ります。
シャリの上に乗っている球体は、ウニの身を閉じ込めた、鰹出汁のゼリ。
見た目はまるで高級フレンチのアミューズのようですが、口に運べばまずカツオ節のやさしい出汁の風味が広がり、後から追いかけるようにウニの香りが広がる、繊細な味わいが魅力です。

『七色てまりうた』の『雲丹ゼリー』
料理だけでなく、空間すべてを使って非日常を演出してくれる『七色てまりうた』は、特別な日にこそぴったり。
かわくておいしい、そしてどこかドラマチックな寿司体験を求めるなら、外せない1店です。
店名 | 七色てまりうた 新宿 なないろてまりうた しんじゅく Nanairo Temariuta Shinjuku |
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住所 | 東京都新宿区新宿3-28-10 ヒューマックスパビリオン新宿東口 5階
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予約 | 可 ※電話、食べログ、ぐるなび、ホットペッパー、OZmallから予約可能 |
営業時間 | 月~金曜日17:00~23:00(LO22:00) 土曜日13:00~23:00(LO22:00) 日曜日13:00~22:00(LO21:00) |
定休日 | なし ※不定休あり |
ウェブサイト | https://www.dd-holdings.jp/shops/nanairotemariuta/shinjyuku#/ |
外国語対応 | 日本語・英語語対応のメニューブックのみあり |
新宿で日帰り北海道体験!鮮度が命の絶品寿司
新宿にいながら、まるで北海道旅行をしているかのような気分を味わえるのが『寿司と炉端 すし山 新宿』。
『日帰り北海道体験』をテーマに掲げる同店なだけあり、料理の随所に北海道の食材や風土が反映されており、グルメを通じて旅気分を楽しめます。

『寿司と炉端 すし山 新宿』の内観
その秘密は、料理に使われる産地直送の新鮮な食材です。
北海道各地から届けられる旬の食材をメインに使ったメニューが豊富にそろい、特に寿司のクオリティには定評があります。
北海道から届く鮮魚を生かした寿司は、どれを選んでも間違いないおいしさ。同店を訪れたなら必ず注文しておきたいところです。

『寿司と炉端 すし山 新宿』の寿司の一例
寿司の内容は季節ごとに変わるため、何度訪れても新しいおいしさに出会えるのもポイント。
その中でも特に鮮度のよさが際立つのが『いくら』です。
ひと粒ずつにハリがあり、口に入れた瞬間にプチっと弾ける感覚がたまりません。
頬張れば、濃厚なうまみとほんのりとした甘みがじんわりと広がり、噛むたびにそのおいしさが口の中に染み出していきます。

『寿司と炉端 すし山 新宿』の『いくら』
旅行にはなかなか行けないけれど、北海道の味を満喫したい時には、『寿司と炉端 すし山 新宿』でのひと時を。
『本物の北海道』を知るには、まずこの寿司のセットから始めてみてはいかがでしょうか。
店名 | 寿司と炉端 すし山 新宿 すしとろばた すしやま しんじゅく Sushi and Robata Sushiyama Shinjuku |
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住所 | 東京都新宿区歌舞伎町1-16-3 セレサ陽栄新宿ビル 6階
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予約 | 可 ※電話、公式ウェブサイト、食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメ、ヒトサラ、OZmallから予約可能 |
営業時間 | 月~金曜日11:30~15:00(LOフード14:00、ドリンク14:30)、 17:00~23:00(LO22:00、ドリンク22:30) |
定休日 | なし ※不定休あり |
ウェブサイト | https://suhiyama-shinjyuku.com/store/ |
外国語対応 | 日本語・英語対応のモバイルオーダーのみあり |
にぎわう新宿の街角には、味への探究心と遊び心が詰まった寿司店が数多く存在します。
確かな素材選びはもちろん、空間演出や提供スタイルにまで工夫を凝らした店舗の数々は、どこも魅力的。
単なる食事にとどまらない、発見のあるひと時が待っています。
※メニューの内容や料金、店舗情報などは2025年9月時点のものです。