日本のコンビニエンスストアは、品ぞろえが豊富で24時間営業の、ただの便利な店ではありません。
もちろんそれだけでも十分すぎるぐらいの便利さですが、朝のコーヒーからボリューム満点のランチ、手軽なおやつ、本格的なディナーまで、1日を通して食事がコンビニだけで完結できるほど、商品が驚くほど充実しています。
加えて、そのほとんどが手頃な価格で手に入るのもコンビニならでは。
質と価格、さらには便利さも兼ね備えた日本のコンビニで、朝食、昼食、夕食をすべて購入したら、どれだけ満足できるのでしょうか。
結果を先にお伝えすると、飲食店よりもはるかにコスパがよいということ。
では実際、5,000円(税込み)で予算を組んだ場合、どんな商品が購入できるか、1日かけて体験してみました。
朝食:日本らしい朝ご飯をコンビニで調達
1日のスタートは、やはり日本らしいスタイルの朝食から。コンビニの定番中の定番、おにぎりと味噌汁の組み合わせを選びました。
今回購入したのは、おにぎり2種類と、インスタントとは思えないほど本格的なカップの味噌汁。
合計で518円(税込)と、手頃ながら満足感のあるセットです。

おにぎり
〇平均価格150~200円
コンビニのおにぎりは、種類が豊富で具材もしっかり。ふっくらしたごはんと、風味のある海苔は、さすが日本のコンビニ品質。
いずれも150~200円程度で購入できるリーズナブルさも魅力です。
カップ味噌汁
〇平均価格120~200円
お湯を注ぐだけで完成するこのカップ味噌汁、具材にはわかめや豆腐が入り、だしの香りも本格的。
それでいて1つ100~150円という価格に、海外から来た人にとっては、「これがインスタント?」と驚くかもしれません。
昼食:カツと卵のサンドにサラダで栄養をプラス
朝はおにぎりと味噌汁という和食だったので、昼は気分を変えて、サンドイッチ!
しかし、せっかくならば、日本ならではのサンドイッチをチョイスしたいところです。
そこで選んだのが、厚切りのトンカツを挟んだカツサンドと、今や海外でも人気の卵サンドのセット。価格は495円(税込み)です。
さらに497円(税込み)のサラダもプラスすれば、満足度もばっちり。サラダにはドレッシングが付いているのも便利なポイントです。

サンドイッチ
〇平均価格:200~500円
厚切りのとんかつがサンドされたカツサンドは、ジューシーで食べごたえあり。

コンビニで販売されていたカツサンドと卵サンドのセット
一方で、ふわふわのパンに包まれた卵サンドは、マイルドでやさしい味です。
2種類がセットになっていることで、味の変化も楽しめます。
サラダ
〇平均価格300~500円
彩り豊かな野菜に、茹でた鶏肉を加えた、ヘルシーな1品。
別添えのドレッシングで新鮮さそのままに食べられるのが、コンビニサラダの魅力です。
ボリュームも十分で、野菜をしっかり摂りたい人には満足の内容。

コンビニによってサラダの具材はさまざま
おやつ:お土産にも最適な小ぶりのスナック菓子
午後のひと息に欠かせないスナック菓子も、コンビニで購入できます。日本のコンビニには、サイズも価格も手頃で種類がとにかく豊富なお菓子がずらり。

今回はその中から、甘い系としょっぱい系をバランスよくセレクトしてみました。
選んだのは、チョコレートの定番『たけのこの里』、フルーティーなフレーバーのグミは海外でも人気のポケモンコラボデザイン、そしてしょっぱい系スナック菓子の人気商品『じゃがりこ』の3点です。
どれも小ぶりで1つから購入可能なので、お土産用に買うのもおすすめ。しかも3点買っても、600円程度という安さです。

(上)しょっぱい系のスナック菓子、(左)チョコレートでコーティングされたビスケット菓子、(右)ポケモンキャラがデザインされたグミ
スナック菓子
〇平均価格100~300円
大容量のスナック菓子は、スーパーマーケットに行くと手に入りますが、コンビニはすぐに食べきれる小ぶりのサイズ感。
だからこそ、自分用に少し食べたい時や、異なる種類のスナック菓子をたくさん買いたい人にはうってつけです。

味の種類も豊富で、甘い系、しょっぱい系、酸っぱい系に辛い系まで多種多様!
さらに、コンビニのプライベートブランドであれば1つ100円程度で買えるものも多くあります。
夕食:デザートまで用意した満腹必至のラインナップ
たっぷりと観光した後は、明日へのパワーを養うためにもボリューミーかつ豪華に!
品数を増やして、カツ丼、野菜スティック、デザート、ドリンクの4品で構成します。

今回はメインを498円(税込み)のカツ丼にしましたが、コンビニではお弁当も豊富にそろうため、そちらを選ぶのもおすすめ。
ご飯に合うおかずが1つの容器にそろい、ワンプレートでさまざまな味わいが楽しめます。

お弁当の内容は季節によって変わる
丼料理
〇平均価格500~600円
コンビニで手軽に楽しめる丼料理は、バリエーションの豊富さが魅力。
定番のカツ丼をはじめ、天ぷらや中華風のもの、さらには各社の個性が光る創作系まで選ぶ楽しさがあります。
ご飯とおかずは仕切りで分けられ、直前に上に乗せることでおいしさをキープ。温めは店内に設置されたレンジで簡単にできます。
中でもカツ丼は、出汁がしっかり染みた衣が絶品で、ひと口ごとにうまみが広がるジューシーな味わいが楽しめます。

コンビニの丼商品の多くは具材とご飯が別れた状態で売られている
野菜スティック
〇平均価格250~300円
サラダの代わりに購入した260円(税込み)の野菜スティックは、フィンガーフードとしても優秀。
セットの味噌風味のマヨネーズソースがこれまた絶品です。
ニンジン、ダイコン、キュウリはどれもシャキシャキとした食感までおいしく、これ単品でも食べたくなります。
デザート
〇平均価格200~300円

ロールケーキ風のスイーツ
シュークリームにケーキなど各コンビニの生菓子は専門店にも劣らぬおいしさ。
しかもこちらのロールケーキ風の生菓子は、1つ214円(税込み)という安さで、コンビニの素晴らしさを実感します。
ドリンク
コンビニのドリンクコーナーは、自販機よりも品揃えが豊かで、選ぶ楽しさがあります。
緑茶やコーヒー、フルーツ系、ミルク入りの飲み物まで幅広く、ほとんどの商品が150円前後という手頃な価格も魅力です。
ボトル入りだけでなく、紙容器タイプやストロー付きのパッケージなど、形も工夫されており、シーンに合わせて選べます。
手軽に買えて種類も豊富なコンビニドリンクは、日常の水分補給にぴったりです。
番外編:飲食店に行かずともコンビニグルメだけで居酒屋気分!

冷凍食品も日本ならではの料理から海外のものまで幅広いラインナップがそろう
朝食、昼食、夕食を購入しても残金は約2,000円。ということで、余ったお金で晩酌セットを組んでみました。
また、晩酌セットはお酒以外すべて冷凍食品かチルド商品というルールで選定!
というのも、コンビニの冷凍食品やチルド商品は、飲食店にも負けず劣らずのおいしさなのです。

ホテルによっては電子レンジを用意している場合もあり、その場で熱々の出来立ての味を堪能できるのが、冷凍商品やチルド商品のよさ。
おいしくて安くて、さらには出来立ての味まで楽しめるなんて、文句なし!
メインには本格的な冷凍ラーメンを選び、そこにおつまみにぴったりな餃子とつくねを追加。そして、お酒はビールとチューハイを1本ずつ。全体で1,700円ほどと、しっかり楽しめる内容になっています。
冷凍ラーメン

冷凍ラーメンの種類は各コンビニによってさまざま
〇平均価格:250~400円
コンビニの冷凍ラーメンは、正直驚くレベルの完成度。
コンビニによっては実店舗とのコラボメニューも販売しており、もちろん味も店舗とほぼ同じ再現度です。
電子レンジまたは鍋で温めるだけで、「これが冷凍?」と思うほどのクオリティをご賞味あれ。

愛知の名古屋に本店がある『郭 政良 味仙』とのコラボで生まれた冷凍ラーメン
冷凍餃子
〇平均価格:予算100~200円
外はパリッと、中はジューシーなひと口サイズの焼き餃子。
レンジ調理だけで、焼き目の香ばしさがしっかり感じられる仕上がりです。
ビールとの相性はもちろん、ラーメンとの組み合わせも間違いなし。
冷凍つくね

〇平均価格:予算300円
甘辛いタレが絡んだ鶏のつくねは、居酒屋メニューの定番です。
冷凍食品といえど、つくねのふっくらとした食感をしっかりと再現しており、チューハイとの相性も抜群。冷凍とは思えない1品です。
チルドのウィンナーセット
〇平均価格:300円
洋風の味わいが好みなら、各種ウインナーをセットにしたチルド商品も。
パリッとした皮目とジューシーな味わいで、ついついお酒が進みます。
ビール&チューハイ

日本のコンビニではチューハイやビールはもちろん日本酒やウイスキーもそろう
〇平均価格:200~300円
お酒がないと晩酌セットは完成しません!コンビニでは、チューハイ、ビール、はてはワインまでありとあらゆるお酒がそろいます。
今回は、缶ビールと、レモン風味のチューハイを1本ずつチョイス。
なにせ種類が豊富なので、料理との組み合わせや気分で選びやすいのも嬉しいポイントです。

5,000円もあれば、コンビニで豪遊できること間違いなし。首都圏であれば、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップなど必ずといってよいほどコンビニがあります。
各コンビニごとに冷凍食品が充実していたり、デザートの開発に力を入れていたりと個性も。
コンビニは、いまや便利スポットなではなく、立派な観光スポットなのです。
※メニューの内容や料金などは2025年9月時点のものです。