屋台から店をはじめ、創業から90年を超える浅草の寿司店『常寿司』。
親子三世代で味を受け継ぐ『常寿司』の寿司を求め、地元の人はもちろん、外国人観光客も訪れます。
質にこだわりながらもリーズナブルな『常寿司』
店の三代目店主である上原宏史(うえはら・ひろし)さんが握るのは、江戸前寿司と呼ばれる、伝統的なスタイルの寿司。
『特上にぎり』 2,300円(税込み)
『常寿司』を訪れたら、ぜひ注文したいのが『特上にぎり』。味のレベルの高さが分かります。
ツヤツヤと光るマグロの赤身、コリコリと食感のよいイカ、どれを食べても間違いのないおいしさです。
イカ
『特上にぎり』に使われる魚介は旬によって変わるものの、赤身魚に白身魚、軍艦に巻き寿司とバランスよくラインナップ。
まさに、江戸前寿司のフルコースといえるメニューです。
鉄火巻
とりわけ感動的なのが、アナゴ。
煮アナゴとも呼ばれるアナゴは、江戸前寿司に欠かせない寿司とされています。
『常寿司』のアナゴは、ふっくらと炊き上げられ、肉厚。口の中で、ほどけるようなやわらかさで、食感からして極上です。
アナゴ
アナゴに塗る煮詰めたタレも、絶妙な味のバランス。
濃厚ながら後味はしつこくなく、アナゴの身と酢飯と相まって、風味とうまみが広がります。
マグロ好きにはたまらない『まぐろにぎり』
マグロは、食材としてはもちろん寿司としても高い人気を誇る種類。
もちろん、マグロの寿司を好んで注文する人は多くいます。
『特上にぎり』にもマグロは使われていますが、「もっと食べたい」という想いに答えてくれるのが『マグロにぎり』。
『まぐろにぎり』 2,000円(税込み)
食べるほどに、そのおいしさ魅力のとりこになってしまうのが『常寿司』のすごいところ。
酸味と甘みのバランスがよく、ふんわりとうまみが口いっぱいに広がります。
マグロのトロと赤身のハーフ&ハーフにすることも可能
塩と少量の砂糖で味を調えた、赤酢の酢飯はうまみがあるのにしつこくなく、赤身と味の相乗効果を発揮。
じっくりと味わえば、じわじわとその味わいが深まります。
肩ひじ張らずに寿司を堪能できる、町の寿司店
『常寿司』では、今回紹介した『特上にぎり』や『まぐろにぎり』のほか、1貫ずつ自分の好きな寿司を選んで注文することもできます。
『特上にぎり』の中から気に入った寿司を追加で注文するもよし、店主の上原さんに、その日のおすすめを尋ねることもできます。
『常寿司』の三代目店主である上原宏史さん
コースが主流の高級店とは違う、自由度の高さは『常寿司』のような地域に根差した町の寿司店ならでは。
それでいて、コストパフォーマンスのよい回転寿司店と同じくらい価格はリーズナブルです。
高級な寿司店と回転寿司の二極化が進む東京において、『常寿司』のような存在は貴重。
大将の上原さんの人柄もまた、『常寿司』をより特別なものにしているといっても過言ではありません。
世界中から観光客が訪れる浅草で店を営んでいることもあり、上原さんは英語も堪能。
外国人観光客を、英語で接客することも珍しくありません。
寿司の食べ方も、上原さんに尋ねれば教えてもらえるため、訪日外国人にも『常寿司』はおすすめです。
また、『常寿司』はアニメ『さらざんまい』に登場する建物のモデルになったことでも知られ、店内には制作関係者のサイン色紙も。
そのため、海外からアニメのファンが訪ねてくる機会も増えたといいます。
『常寿司』の外観
日本の伝統的な雰囲気で、寿司を堪能したいのなら『常寿司』は、まさにうってつけ。
温かみのある接客が、肩ひじ張らずにくつろげる雰囲気を作り出し、店を出る時には、心まで充実しているはずです。
どんなに月日が流れても、変わらない魅力がある『常寿司』。これからもこの浅草に残り続けてほしいと思わずにはいられません。
店舗情報
店名 | 常寿司 つねずし Tsunesushi |
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住所 | 東京都台東区浅草1-15-7
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アクセス |
浅草駅3番出口から徒歩4分
浅草駅A1出口から徒歩4分
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電話番号 | 03-3844-9955 |
予約 | 可 ※電話から予約可能 |
支払い方法 |
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サービス料・席料 | なし |
営業時間 | 11:30~15:00(LO14:30)、17:00~21:00(LO20:30) |
定休日 | 月曜日 |
席数 | 30席 ※カウンター7席、テーブル11席、座敷12席 |
喫煙・禁煙 | 全席禁煙 |
ウェブサイト | なし |
その他 |
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