今や和牛は世界中で知られるブランドとなり、高級レストランのメニューでもその名を見かけることが珍しくなくなりました。
とろけるような食感と濃厚なうまみを兼ね備えた和牛は、グルメ通を中心に高い人気を誇っています。

『和牛の神様』で取り扱う和牛の写真
しかし、和牛は海外で食べるとなると、その価格は驚くほど高額です。
アメリカやヨーロッパのレストランでは、和牛ステーキ1枚が数万円を超えることも珍しくなく、高級食材のイメージが一層強まります。
一方、日本では本場ならではの供給量と流通の安定性もあり、より手頃な価格で和牛を楽しむことが可能です。
和牛が高級食材であることは日本も同じですが、100グラム1,500円〜3,000円前後で提供されており、ステーキ専門店でも5,000円以下で満足度の高い和牛ステーキを味わえるケースが多数あります。

『YAKINIKU MARUUSHI 銀座本店』の黒毛和牛の焼肉の写真
また、日本国内では和牛を売りにした飲食店のジャンルも幅広く、定番の焼肉店やステーキ店だけでなく、和牛ハンバーガーを提供するカジュアルな専門店なども。
観光地や都市部では、和牛を気軽に楽しめる選択肢が年々広がっているのです。
コスパよく和牛を食べるならランチメニューを狙うべし
和牛をリーズナブルに楽しみたいなら、狙うべきは断然ランチタイム。
多くの飲食店では、ディナーよりも価格を抑えたランチ限定メニューを用意しており、和牛をよりお得に味わうことができます。
ディナーでは1人あたり1万円以上かかるような高級焼肉店でも、ランチタイムには1,500〜3,000円前後の定食やセットメニューを展開している場合がほとんど。
ステーキ専門店でも、和牛ステーキや和牛ハンバーグをメインにしたランチプレートを、比較的手頃な価格で提供しています。

『ローストビーフ大野』の『黒毛和牛のローストビーフ丼定食』の写真
価格が安いからといって、味や品質に妥協はありません。
質と価格を兼ね備えたメニューがそろうランチタイムだからこそ、注目すべき理由なのです!
さらに、ランチタイムは予約不要で気軽に訪れることができる点も魅力の1つです。
特に東京のビジネス街では会社員向け、観光地では旅行者向けに、お得な和牛ランチが提供されており、平日でも週末でも楽しむチャンスがあります。
コスパを重視しながら本格的な和牛の味を体験したいなら、まずは気になるエリアの和牛ランチをチェックしてみるのがおすすめです。
『#ヒロキヤ六本木』:予算~4,000円

『#ヒロキヤ六本木』の『#飲めるユッケ丼』(Lサイズ) 3,700円(税込み)
和牛ランチの中でも、『#ヒロキヤ六本木』の看板メニュー『#飲めるユッケ丼』は、和牛を味わうという体験を極めた1品です。
SNSでも注目を集めているこの『#飲めるユッケ丼』は、数量限定での提供。開店前から行列ができるほどの人気ぶりで、早めの訪問が必須です。
「飲める」と評されるその理由は、ユッケの驚くほどのやわらかさ。
口に入れた瞬間に溶けていく食感と、しっとりとした上質な和牛のうまみは、一度食べたら忘れられません。

『#ヒロキヤ六本木』の『#飲めるユッケ丼』(Lサイズ) 3,700円(税込み)
味の決め手となるのが、ユッケにかけられた特製のオニオンソース。ほんのりとした辛みがあり、後を引くおいしさが魅力です。
さらに、隠し味のニンニクがアクセントとしてきいており、白米との相性は抜群。ご飯が進むこと間違いなしの、完成度の高さです。
和牛の魅力をダイレクトに味わいたい人にこそ、ぜひ一度体験してほしい名物ランチ。
贅沢ながら、ランチだからこそリーズナブルに楽しめます。
『焼肉いのうえ 銀座』:予算~2,000円

『焼肉いのうえ 銀座』の『和牛櫃まぶし御膳』 2,000円(税込み)
高級店が立ち並ぶ銀座の中心にありながら、コストパフォーマンス抜群のランチで話題なのが『焼肉いのうえ 銀座』。
ランチタイムで特に人気なのが、わずか2,000円(税込み)で楽しめる『和牛櫃まぶし御膳』です。
主役は、ふっくらと炊き上げた白米の上に贅沢に敷き詰められた、黒毛和牛のローストビーフ。
肉は驚くほどやわらかく、噛むたびに和牛ならではの深いうまみがじんわりと染み出してきます。
しかもその量もたっぷりで、値段以上の満足感を味わえるのが大きな魅力です。

『焼肉いのうえ 銀座』の『和牛櫃まぶし御膳』
さらに『和牛櫃まぶし御膳』の楽しみは、アレンジの幅広さにもあります。
セットには温泉卵、とろろ、ふりかけ、そして出汁が付いており、1杯目はそのまま、2杯目は卵やとろろを加えて、最後は出汁をかけてお茶漬け風に、といった具合に、自分好みのスタイルで和牛を味わい尽くせるのです。

『和牛櫃まぶし御膳』のセットの出汁をかけている様子
白米にかかっている甘めのタレは、フルーツを使った店のオリジナル。
さっぱりしつつもコクのある味わいで、ローストビーフとの相性のよさはいわずもがな。思わず箸が止まらなくなるような仕上がりです。
銀座という立地、質と量ともに妥協なしの和牛、そして自分好みに楽しめる自由度の高さ、それらすべてを考えると、『焼肉いのうえ 銀座』の『和牛櫃まぶし御膳』は、信じられないほどお得といっても、いいすぎではありません。
『レストラン大宮 浅草本店』:予算~3,000円
焼肉やステーキはよくある和牛の食べ方。しかし、それだけが和牛の魅力を引き出す手段ではありません。
浅草にある『レストラン大宮 浅草本店』では、洋食の定番メニューであるビーフカレーを通じて、黒毛和牛の奥深い味わいを存分に楽しむことができます。

『レストラン大宮 浅草本店』の『黒毛和牛ビーフカレー』 2,980円(税込み)
『レストラン大宮 浅草本店』の『黒毛和牛ビーフカレー』に使われているのは、厳選された黒毛和牛のサーロイン肉。
まずは香草をじっくり漬けたオイルで、ニンニクとショウガを炒めて香りを立たせ、その香りが十分に広がったところで和牛を焼き上げます。
このひと手間によって、肉の風味が格段に際立ち、口に入れた瞬間に芳醇な香りが広がるのです。

『黒毛和牛ビーフカレー』に使う和牛を焼いている様子
さらに注目したいのが、和牛のサーロイン肉をカレーのルーと一緒に煮込まないという調理法。黒毛和牛ならではのやわらかな食感や濃厚な脂のうまみを最大限に生かすための工夫です。
ルーは鶏ガラスープをベースにした自家製。6〜8時間かけて丁寧に煮出したスープが、カレー全体の味をワンランク引き上げています。

『レストラン大宮 浅草本店』の『黒毛和牛ビーフカレー』
辛みよりもまず、じんわりと広がるうまみが印象的であり、後から香辛料の刺激や野菜の甘みと酸味を感じる、絶妙な味のバランス。
そこにサーロインの濃厚な脂が重なることで、思わず唸るような極上のひと口が完成します。
『天ぷら ひさご 大崎店』:予算~4,000円
羽田空港からのアクセスもよく、出張や旅行の行き帰りに立ち寄りやすい大崎駅。
その駅から徒歩7分ほどの場所にある『天ぷら ひさご 大崎店』では、ほかではなかなかお目にかかれない、和牛を使った創作ランチが楽しめます。

『天ぷら ひさご 大崎店』の『黒毛和牛天丼』 3,800円(税込み)
ランチタイム限定で提供されているのが、『黒毛和牛天丼』。
通常、天丼といえば魚介類や野菜が主役ですが、ここではなんと、黒毛和牛を天ぷらに仕立てて提供しています。
脂身と赤身のバランスに優れた内もも肉の部位を使用しており、サクッと揚がった衣の中から現れる肉のやわらかさと、ほどよい弾力がたまらない1品です。
特筆すべきは、天ぷらにかけるタレとの相性のよさ。
じっくり水分を飛ばしてうまみを凝縮させた濃厚な甘辛ダレに、黒毛和牛のサシが加わることで、甘みとコクがより一層引き立ちます。

黒毛和牛の天ぷらにワサビを添えている様子
添えられたワサビは、『黒毛和牛天丼』における、いわば名脇役。
少し乗せれば、後味が引き締まり、最後まで飽きずに食べられる工夫が施されています。
また、丼には野菜の天ぷらも添えられており、その時期ならではの旬の食材を使って彩りと食感の変化を演出し、季節感を大切にするのが店のこだわり。
野菜の持つ自然な甘みや香りが、和牛の存在感をより一層引き立てる役割を果たしています。

『黒毛和牛天丼』に使う野菜の天ぷらは時期によって変わる
ボリューム、味の奥行き、そしてなにより和牛を天ぷらにするという意外性。
これらが見事に融合した『黒毛和牛天丼』は、大崎を訪れる際にはぜひ立ち寄ってみたくなるランチです。
和牛というと、特別な日にしか味わえない贅沢品というイメージを持たれがちですが、実際にはその魅力を日常の延長線上で楽しめるほど身近な食材です。
特にランチという限られた時間の中で、料理人が趣向を凝らして生み出す和牛メニューには、価格以上の価値や驚きが詰まっています。
そして、店ごとに異なるアプローチで和牛の個性を引き出していることも、今回ご紹介したようなランチの魅力。
肉質や部位、調理法、組み合わせるソースや出汁に至るまで、そのバリエーションの豊かさは、ひと口ごとに新しい発見をもたらしてくれます。
※メニューの内容や料金、店舗情報などは2025年8月時点のものです。