日本旅行の楽しみといえば、美しい風景や歴史ある街並み、そしてやはり食体験も外せません。
しかし、限られた予算でどこまで楽しめるのかは気になるところ。
実は、工夫次第で朝、昼、晩と1日を通して、日本の食文化をしっかり味わうことができるのです。
また、朝は宿泊施設のモーニングを利用して節約し、その代わりに昼や夜に日本ならではの食事を楽しむなど、選択肢は豊富!
「限られた予算の中で、日本のグルメをどう満喫しよう」と考えるあなたのために、この記事では、朝・昼・晩それぞれの価格帯に合ったおすすめの店をたっぷりご紹介します。
さまざまな店舗から自由に組み合わせて、あなただけのグルメプランを作ってみてください。
朝・昼・晩 飲食店の価格帯の傾向
日本の飲食店では、同じ店でも時間帯によってメニューの内容や価格帯が変わります。一般的には、朝<昼<夜の順で価格が高くなる傾向です。
朝は、トーストとコーヒーのセットや、おにぎりと味噌汁など、軽めのモーニングメニューが中心。500~1000円前後で楽しめるメニューが多く、コスパのよさが魅力です。
昼になると、定食や丼、ワンプレートランチなど、ボリュームのある食事が増えてきます。
価格は1,000円〜1,500円程度が相場で、ランチ限定のメニューも多いため、コストパフォーマンスが高い時間帯です。
夜は、アルコールと一緒に料理を楽しむスタイルが主流になります。
居酒屋と呼ばれる形式の飲食店やバル、レストランで、一品料理を数品注文したり、ドリンクを楽しんだりすると、全体的にお会計は高めに。
平均して3,000~5,000円程度になることが多いですが、店選び次第でリーズナブルに楽しむことも可能です。
朝、昼、夜、それぞれの時間帯に合わせて飲食店を選ぶことで、日本の食文化を効率よく、そして楽しく体験することができます。
朝のおすすめ:手軽でリーズナブルなモーニングスポット
1日の始まりに、おいしい朝食をゆっくり楽しみたいと思っても、朝から営業している飲食店は意外と少ないもの。多くの場合、ランチ営業にあわせた11時以降の開店です。
しかし、渋谷、新宿、浅草などの主要な観光エリアでは、朝8時からでも営業している、モーニング対応のカフェや定食店も点在しています。
梅と星(浅草)

『浮浮卵の朝定食』 1,000円(税込み)
浅草にある『梅と星』は、日本各地の梅干しをとりそろえた珍しい1店。
ここで味わいたいのが、朝9~11時限定で提供される『浮浮卵の朝定食(ふわふわたまごのあさていしょく)』です。
定食のメインとなる『浮浮卵』は、江戸時代に食べられていた卵料理を現代版にアレンジしており、プルプルとした極上のやわらかさ。
和歌山県の『熊野米』、山形県の『つや姫』、北海道の『ななつぼし』の3つの銘柄のブレンド米を羽釜で炊き上げた、つややかな白米とともに味わえば絶品です。
信州屋 新宿南口店(新宿)

『モーニングセット』 520円(税込み)
手早く、おいしく、それでいて安くの三拍子がそろった立ち食いそば。新宿の『信州屋』は、朝から多くの人で賑わう人気立ち食いそば店です。
お目当ての1つが、そばに、ライス、生卵、たぬき(天かす)、そば汁、天丼のタレが付いた『モーニングセット』。
ボリュームたっぷりながら、1セット520円(税込み)とリーズナブルな価格もまた魅力です。
MISOJYU(浅草)

『朝ごはんセット』 770円(税込み)
日本の食卓に欠かせない存在である味噌汁にこだわる『MISOJU』は、浅草屈指の行列店。
午前8時の開店とともに楽しめるのが、味噌汁、おにぎり、ハーフサイズの煮卵、お新香がセットになった『朝ごはんセット』です。
有機野菜を中心に、身体に健康的な素材から作る『MISOJU』の味噌汁は、老若男女問わず魅了する味わい。
専門店だからこそ生まれる味噌汁の具材のユニークな組み合わせも、見逃せません。
お茶漬けおにぎり 山本山(新宿)

『漬けマグロ茶漬け』 1,350円(税込み)
JR新宿駅構内の商業施設『EATo LUMINE』にある『お茶漬けおにぎり 山本山』。創業1690年、日本茶と海苔を販売する『山本山』が手掛けた新業態です。
老舗だからこそ実現できた、品質、味わいともにトップクラスの素材で作るのは、日本の伝統的なファストフードであるお茶漬けとおにぎり。
伝統的でありながら現代的なアレンジも取り入れた個性豊かなメニューを、朝8時から店内のイートインスペースで味わえます。
FRUITS PARLOR ASAKUSA YOROZU CAFE444(浅草)

『ミックスフルーツ』 1,650円(税込み)
浅草駅から徒歩12分。閑静な住宅街が広がるエリアに店舗を構える『FRUITS PARLOR ASAKUSA YOROZU CAFE444』では、フルーツをふんだんに使ったスイーツが目白押し。
朝7時からパンケーキの『ミックスフルーツ』を提供しており、もちろんこちらもフルーツをたっぷりトッピングした贅沢なメニューです。
バターの甘みとほどよい塩気がおいしいミルクパンケーキは、厚みを出して焼いてあり、もっちりとした食感。時期によって内容が変わるフルーツとあわせて召し上がれ!
Onigily Cafe(中目黒)

『おにぎり朝食セット(味噌汁セット)』 660円(税込み)
『Onigily Cafe』で楽しめるのは、冷めてもおいしい長野県佐久市産の米で握った『おにぎり朝食セット(味噌汁セット)』。
19種類の具材から好みの2つを選べて、味噌汁もついて660円(税込み)という、嬉しい価格設定です。
米だけでなく、海苔は無添加、調味料はグルテンフリーと、身体に優しくしっかりと満足感のあるセットで、身体を整える朝食をどうぞ。
昼のおすすめ:コスパ抜群の定食セット
日本のランチタイムは、主菜、ご飯、味噌汁、小鉢がセットになった定食と呼ばれるスタイルが定番。
栄養バランスがよく、満足感もばっちりです。そんな日本ならではのランチ文化を味わえる、おすすめ店をご紹介します。
竹富島(銀座)

『リトル沖縄定食』 1,800円(税込み)
銀座の商業施設『GINZA SIX』のすぐそばにある沖縄料理店『竹富島』のランチメニューは、どれもボリューム満点。
とりわけ人気のランチメニューが、ゴーヤーチャンプルーにとろとろのラフテー、もちもち食感の沖縄そばと、代表的な沖縄料理を一度に味わえる『リトル沖縄定食』です。
1品ずつ丁寧に作られた料理は、味付が濃すぎず、それでいてしっかりとしたうまみがあり、本場の味を思わせる仕上がり。
沖縄を訪れた気分になれる、旅心をくすぐるランチです。
酒膳 穂のほまれ(新宿)

『塩焼き魚御膳』 1,280円(税込み)
「これぞ絵に描いたような理想的な定食!」と心の中で拍手したくなる定食を提供してくれるのが『酒膳 穂のほまれ』です。
『お米を称えるお米が主役の店』をコンセプトに掲げる同店の昼の定食の目玉は、焼き魚を主菜とした『塩焼き魚御膳』。
塩のみでシンプルに味をつけた魚を、炭火でじっくりと焼き上げることで、皮目はパリッと、身はふっくらとした食感に仕上がります。
羽釜で炊いた米は、香りがよく、食感も格別。1粒ずつしっかりと食感があり、噛むほどにうまみが口の中に広がり、焼き魚と絶妙なコンビネーションを発揮します。
OSAKAきっちん。(渋谷)

『豚玉お好み焼&ソース焼そば定食』 1,380円(税込み)
ひと口に定食といっても、その姿は千差万別。渋谷の『OSAKAきっちん。』のランチの定食は、お好み焼き、焼きそば、そこにご飯を組み合わせる意外なセットです。
しかし、大阪では一般的なセットであり、事実『OSAKAきっちん。』で腕を振るうシェフの山田氏は大阪出身。
定食のメインとなるお好み焼きは、生地にヤマトイモを練り込み、ふっくらとした食感に。
ソースには、大阪から取り寄せた、甘さと酸味が絶妙なバランスの『金紋ソース(きんもんそーす)』を使っており、本場に忠実な味をいただけます。
松屋精肉店(秋葉原)

『ハンバーグ定食 レギュラー定食』 1,580円(税込み)
秋葉原、上野から徒歩圏内の場所にある『松屋精肉店』の売りは、日本の国産牛100%で作ったハンバーグ。
熱々の鉄板にハンバーグを乗せた状態で提供されるため、出来立てのおいしさが味わえます。
肉の芳醇なうまみ、脂の甘み、そしてしっかりとした食感が感じられる『松屋精肉店』のハンバーグは、よくあるそれとは一線を画す、ワンランク上のおいしさです。
牛かつ 壱弐参(秋葉原)

『牛かつ定食(かつ1枚)』 1,630円(税込み)
口コミから人気に火がつき、今では海外からも訪れるファンが絶えない『牛かつ 壱弐参』。11時の開店前にはすでに行列ができることも珍しくありません。
看板メニューは、きめ細かい衣をまとわせて揚げた牛かつ。中はレアで、しっとりとろけるような食感が魅力です。
セットには熱した石盤が付き、自分の好みの焼き加減で、炙りながら食べられるのも楽しいポイント。ライブ感と味わい、どちらも堪能できる1店です。
夜のおすすめ:お酒も食事も大満足!特化型×コスパ重視の晩御飯
夜は、1日を通して最も飲食店の選択肢が豊富な時間帯。
ヴィーガン料理や、特定の地域の郷土料理を扱う専門店もあり、特に東京の主要エリアともなれば星の数ほど飲食店があるといっても過言ではありません。
その中から、メニューが豊富で、食事もアルコールも楽しめてコスパも抜群。1日旅を締めくくる、満足度の高い晩御飯に最適なスポットを集めました。
#uni Seafood(六本木)

『生ウニのクリームパスタ』 2,880円(税込み)
晩御飯にウニを思いきり楽しみたいなら、六本木の『#uni Seafood』へ。
看板メニューの『生ウニのクリームパスタ』は、濃厚なウニのソースに加え、トッピングにもたっぷりとウニを使用した贅沢な1皿です。
もっちりとした中細の生パスタにソースがよく絡み、ひと口ごとにうっとりするような味わい。
さらに『ウニ・牡蠣・イクラの三色一口ご飯』や『ウニのクリームプリン』など、食べ比べが楽しい小皿メニューも充実。ウニ好きにはたまらない、至福のディナーが叶います。
新宿駆け込み餃子(新宿)

『新宿駆け込み餃子』の餃子各種
中国で生まれ、日本で独自の発展をとげている餃子の専門店が『新宿駆け込み餃子』です。
24時間営業で、かつ新宿の歌舞伎町エリアという利便性抜群の同店には、日本人のみならず海外からの観光客も大勢訪れています。
定番の『焼き餃子』は、干し貝柱の出汁をベースにした魚介スープをゼラチンで固め、肉だねに混ぜ込んでおり、噛んだ瞬間肉汁があふれ出すジューシーな味わい。
皮にもこだわり、もちもちとした厚めの皮で食べごたえも十分です。
オートロキッチン(渋谷)

『OH!トロキッチン盛り 8点』 2,980円(税込み)
マグロ好きの心を掴んで離さないのが、マグロ専門店である『オートロキッチン』。
鮮度抜群のマグロを使った『OH!トロキッチン盛り 8点』は、大トロのとろける甘みだけでなく、普段あまり見かけない珍しい部位もラインナップ。
ひと口ごとに異なる食感や風味が楽しめ、まさにマグロを食べ尽くせる贅沢なひと時です。
Cosme Kitchen Adaptation(渋谷)

『オールインワンボウル』 2,398円(税込み)
多種多様なジャンルの飲食店が軒を連ねる渋谷では、食の多様性も進んでいます。
最たる例が、商業施設『渋谷ヒカリエ』の7階にある『Cosme Kitchen Adaptation』。
ヴィーガンやグルテンフリー料理が充実しているだけでなく、肉や魚料理もとりそろえており、食事に対して異なるニーズを求める人同士が、同じテーブルを囲めます。
中でも、約20種類の野菜を使用した『オールインワンボウル』は、調理法や調味料にもこだわった同店の自慢の1品。
しっかりおいしく、身体にも優しい、食卓を囲む誰もが笑顔になる料理との出会いが待っています。
浅草おでん大多福(浅草)

(左上から)『ちくわ』、『しらたき』、『がんもどき』、『焼き豆腐』※金額は時期によって変動
浅草の下町情緒を感じながら、ほっと心ほどける時間を楽しめる、老舗のおでん専門店が『浅草おでん大多福』。創業はなんと1915年と、100年以上愛され続ける名店です。
味の決め手となる出汁は、昆布とカツオをじっくり煮出し、薄口醤油で繊細に整えたもの。
具材に染み込むだけでなく、具からにじみ出るうまみも加わり、出汁そのものが深い味わいを生み出します。
はんぺんやダイコン、ちくわなど定番の1品も格別で、どこか懐かしくてあたたかい、浅草らしさがぎゅっと詰まった1軒です。
※メニューの内容や料金、店舗情報などは2025年8月時点のものです。